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2025/07/10

ドライバー職の求人動向は?トラック・バス運転手の年収推移や将来性も解説!

ドライバーの求人

ドライバー職への転職を考えている方にとって、トラック運転手やバス運転手の求人が今どうなっているのか、詳しく知りたいところではないでしょうか。また、将来性や年収の変化についても気になる方が多いかと思います。
この記事では、ドライバー職の求人動向について、その背景や今後の見通しをわかりやすく解説します。
求人を探している方はもちろん、ドライバー業界に関する情報収集をしている方にも役立つ内容となっています。

ドライバーの仕事内容について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
ドライバーの仕事、種類と内容を徹底解説!あなたに向いているのは?

ドライバー求人全体の現状と近年の動向

ドライバー求人全体の現状と近年の動向

まずは、ドライバー職全体が現在どのような状況にあるのかを見ていきましょう。
「求人の状況」「年収の傾向」「ドライバー不足の問題」の3点から、近年の動向を解説します。

求人の状況

厚生労働省のデータによると、2025年4月時点におけるドライバー職(パート含む)の有効求人倍率は2.51倍に達しています。これは全職種平均(1.20倍)の約2倍にあたり、ドライバー職の採用ニーズが非常に高いことを示しています。
この背景には、EC市場の拡大や宅配需要の増加により、配送ドライバーや運送業への需要が急増していることが挙げられます。
求人には「未経験歓迎」の募集も多く、企業側が人材確保に積極的な姿勢を示している点も特徴です。

年収の状況

ドライバー職の年収は、近年上昇傾向にあります。
背景には、コロナ禍での外出自粛に伴う物流需要の増加や、人手不足による採用競争の激化があります。企業は待遇改善を図ることで人材を確保しようとする動きが強まりました。
とくに物流業界では、2024年問題(時間外労働の規制強化)や少子高齢化による人材不足への対応として、給与や労働環境の見直しが進められています。

ドライバー不足の問題

ドライバー不足の大きな要因としては、業界の高齢化が挙げられます。
特に物流業界では、長距離運転や夜間勤務といった厳しい労働環境、転勤の可能性や体力的負担が若年層の参入を妨げています。
国土交通省の調査によれば、2024年時点で約14万人のドライバーが不足しているとされており、依然として1人あたりの業務負担が大きい職場も多く存在しています。

ここまでは、ドライバー職全体の求人や待遇の現状について解説しました。次は、トラック運転手・バス運転手など職種ごとの求人動向をより詳しく見ていきましょう。

トラック運転手の求人動向と年収推移

トラック運転手の求人動向と年収推移

ドライバー職のなかでも、最も身近に感じるのがトラック運転手ではないでしょうか。
求人情報でもよく見かける職種ですが、ここでは具体的な求人状況や年収の推移について詳しく見ていきます。

トラック運転手の求人動向

国土交通省のデータによると、2025年6月時点でのトラック運転手の有効求人倍率は2.68倍となっており、採用されやすい状況が続いています。
人手不足を背景に、企業は未経験者・女性・シニア層の採用を積極的に進めており、労働環境の改善にも取り組んでいます。

近年では、日勤・土日休みなど家庭と両立しやすい求人や、1.5t・2tの小型トラックの募集も増加。普通免許だけで応募できる仕事が多いことも特徴です。
このような「売り手市場」の傾向は今後も続くと見られ、求職者にとって有利な状況がしばらく継続すると予想されています。

トラック運転手の年収推移

厚生労働省の調査によると、トラック運転手の平均年収は現在約455万円で、近年は上昇傾向にあります。
車両の種類別では、大型トラックが約485万円、中小型トラックが約438万円と、全体として日本の給与所得者の平均に近い水準を保っています。
年収が上がっている背景には、EC市場の拡大による物流需要の増加があり、あわせて人手不足への対応として企業が給与や待遇の改善を進めていることも要因となっています。

トラック運転手の年齢や経験による収入差

トラック運転手の収入は、年齢や経験によって差が出る傾向があります。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」による年代別の年収(目安)は以下の通りです。
• 20代:約408万円
• 30代:約460万円
• 40代:約480万円
• 50代:約471万円


一般的には、経験を積むにつれて収入も増え、40代でピークを迎えることが多いようです。
ただし、トラックの種類や仕事内容(けん引・特殊貨物など)によっても収入には差があるため、あくまで参考値としてご覧ください。

トラックドライバーの収入について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

トラックドライバーの年収はどれくらい?大型・中型など種類別に解説!
ドライバーの平均月収は?種類・性別・年代別に詳しく解説

バス運転手の求人動向と年収推移

バス運転手の求人動向と年収推移

通勤・通学や地域インフラを支えるバス運転手は、年間を通して安定的に求人が出ている職業です。
ここでは、バス運転手の現在の求人動向や年収の特徴について詳しく見ていきます。

バス運転手の求人動向

バス運転手の求人は全国的に増加傾向にあります。
背景には、現役ドライバーの高齢化や若年層の応募減少による慢性的な人手不足があり、新型コロナ流行期には他業種への人材流出も起きたことで、さらに不足が加速しました。

この状況に対応するため、企業は免許取得支援制度を導入し、未経験者の採用を積極化。さらに、完全週休二日制の導入や有給取得率の向上など、労働環境の改善にも取り組んでいます。
加えて、入社祝金や引越し支援金の支給など、待遇面での魅力を打ち出す企業も増えており、今後も求人は活発に推移すると見られます。

バス運転手の年収推移

厚生労働省の「jobtag」によると、2025年6月時点でのバス運転手の平均年収は約461万円です。
ただし、地域や企業規模によって大きな差が見られます。
たとえば、
• 東京都:466万円
• 岩手県:314万円(差は150万円以上)

また、企業規模別では、
• 従業員1,000人以上:560万円
• 従業員100人以下:381万円

このように、勤務地や勤務先によって収入水準に幅がある点は留意が必要です。

バス運転手の年齢や経験による収入差

バス運転手の収入は、年齢や勤続年数に比例して上がっていく傾向があります。
以下は年代別の平均年収の目安です。
• 20代:約402万円
• 30代:約444万円
• 40代:約484万円
• 50代:約508万円

年功序列の傾向が強く、50代でピークに達し、60代以降はやや減少するのが一般的です。
また、上記は男性運転手の平均値であり、女性運転手の年収は平均で100万円ほど低いとされています。ただし、企業によっては男女同等の待遇を用意しているケースもあり、一概に差があるとはいえません。

バス運転手の年収について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
バス運転手の平均年収を種類別・地域別に徹底解説!近年の推移や将来性も紹介

重機オペレーターの求人動向と年収推移

重機オペレーターの求人動向と年収推移

建設現場やインフラ整備などで活躍する重機オペレーターも、ドライバー職の一種です。専門性の高い職種ですが、近年の求人動向や年収の傾向を見ていきましょう。

重機オペレーターの求人動向

重機オペレーターの求人は、都市インフラの整備や再開発の活発化を背景に増加傾向にあります。加えて、建設業界全体が高齢化と人手不足の課題を抱えていることから、企業は資格取得支援などを充実させ、未経験者の採用にも積極的です。
また、近年はAIや自動運転技術の進化により、オートパイロット機能を備えた重機も登場しています。
こうした技術の進展により、将来的には作業の自動化が進み、未経験でも挑戦しやすい求人がさらに増える可能性があります。

重機オペレーターの年収推移

求人ボックスの調査によると、重機オペレーターの平均年収は約439万円(2025年6月時点)です。経験や地域、扱う重機の種類によって差があり、年収はおおむね350万〜450万円の範囲で推移しています。
特に都市部と地方での収入差が顕著で、たとえば東京都と秋田県の差は以下のとおりです。
• 東京都:約467万円
• 秋田県:約329万円(差は100万円以上)

また、都市部では大規模工事が多く、需要が高いため年収が上がる傾向にありますが、地方でも公共工事を多く請け負う企業であれば、安定した収入を得られる可能性があります。

重機オペレーターの年齢や経験による収入差

重機オペレーターの収入は、経験年数に比例して上昇する傾向があります。厚生労働省の「jobtag」による年齢別の平均年収(目安)は以下のとおりです。
• 20代:約343万円
• 30代:約475万円
• 40代:約503万円
• 50代:約505万円

40代を中心にピークを迎える理由としては、経験に応じて扱える重機や担当する現場が増え、責任あるポジションを任されることが多くなるためです。
さらに、大型特殊車両や高所作業車などの資格を保有していれば、年収アップにつながるケースもあります。

ドライバー職の今後の展望

ドライバー職の今後の展望

ドライバー職は全体として人材不足が深刻化しており、企業は待遇や働き方の見直しを通じて人材確保に取り組んでいます。
たとえば、賃金の底上げや長時間労働の是正、週休2日制の導入、各種手当の充実など、定着率向上を目指す動きが広がっています。
また、若年層の確保に向けて、未経験者でも挑戦しやすい研修制度や免許取得支援制度を導入する企業も増加中です。
女性の採用を推進する動きも強まり、女性専用休憩所の整備や軽量荷物ルートの導入、育児支援の充実など、職場環境の改善が進んでいます。

今後は、自動運転技術や外国人材の活用も検討されていくと見られますが、当面は人手不足の解消が最優先課題となるでしょう。
このため、ドライバー職の求人は今後も堅調に推移すると予想されます。

ドライバー求人の「今」を正しく知ろう

ドライバー職への就職・転職を考えるなら、求人の現状や年収、労働条件を正しく把握することが重要です。また、AIや自動運転技術の進展によって、職種のあり方や将来性にも変化が出てくる可能性があります。
まずは、業界の動向や職種ごとの特徴を知ることから始めてみましょう。情報をしっかり集めた上で、自分に合った働き方を見つけることが、長く安定して働ける第一歩になります。

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この記事の執筆者

メカニック転職ナビ編集部
自動車整備士の転職サイト「メカニック転職ナビ」の編集部です。自動車整備士の転職に役立つ情報をわかりやすくまとめてお届けします。