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2025/11/11
4t・大型トラックの長距離ドライバーとは?仕事内容・勤務時間・求人の探し方
物流業界では人手不足が続き、長距離トラックドライバーの需要が高まっています。運転して荷物を運ぶだけでなく、積み込みや荷下ろし、スケジュール管理、休憩の取り方まで幅広い業務を担う仕事です。
近年は法改正により労働環境が改善され、性別や年代を問わず働きやすい体制が整いつつあります。体力や生活リズムの調整は必要ですが、工夫次第で長く続けられる職種です。
この記事では、長距離トラックドライバーの仕事内容・勤務時間・休憩ルール・求人の探し方を詳しく解説します。
長距離トラックドライバーの仕事内容は?

長距離トラックドライバーの仕事は、出発前の車両点検から荷物の積み込み・荷下ろし、伝票確認まで幅広い業務を担当します。最も時間をかけるのは運転ですが、それ以外にも安全輸送のために欠かせない作業が多くあります。
ここからは、長距離トラックドライバーの主な仕事内容を詳しく見ていきましょう。
4t・大型など車両による違いは?
長距離トラックドライバーが運転するのは、主に4tトラック(中型)と大型トラックの2種類です。車両のサイズによって、必要な免許や運べる荷物の量、運転の難易度が異なります。
中型トラック(4tトラック)は、車両総重量11トン未満・最大積載量5〜6.5トン未満のトラックを指します。
街中での配送や、冷凍食品などを中間拠点に立ち寄らず直接届ける「直行配送」に利用されることが多く、比較的軽量〜中量の貨物輸送に適した車両です。中型8t限定免許または中型免許で運転できます。
大型トラック(10tトラック)は、車両総重量11トン以上で、工業製品や建材などの長距離・大量輸送の主力車両です。
一度に大量の荷物を運べる反面、運転には大型免許と高い技術が求められます。

長距離トラックが運ぶ荷物の種類と特徴
長距離トラックが運ぶ荷物は、食品・日用品・工業製品・精密機器など幅広く、用途によってトラックの種類や運び方が異なります。
荷物の性質に応じて冷凍車やトレーラーを使い分けるなど、安全かつ効率的な輸送が求められます。以下で代表的な荷物の特徴を紹介します。
<食品・飲料>
私たちの生活に最も身近といっても過言ではない、冷凍食品や生鮮食品、飲料、食品原料などを運びます。
冷蔵・冷凍機能付きのトラックを使用することが多く、鮮度を保つためスピードと温度管理が重要です。特に生鮮食品やチルド商品は、短時間での輸送が求められます。
<日用品・雑貨>
衣類や家具、家電製品などを大型・中型トラックで配送します。
スーパーやショッピングセンターへの納品が中心で、荷物の量が多いためパレット単位での積み込み・積み下ろしが一般的です。輸送量が安定しているため、定期便での運行も多く見られます。
<工業製品・建材>
機械部品、鉄鋼製品、建築資材、自動車部品など重量のある荷物を運びます。
大型トラックやトレーラーを使用することが多く、積み下ろしにはフォークリフトを用いる場合もあります。重い荷物を扱うため、ドライバーには体力と安全管理の意識が求められます。
<精密機器>
半導体製造装置や医療機器、電子部品など、振動に弱い高価な荷物を運びます。
衝撃を避けるため緩衝材を使用したり、運転時のスピードやカーブ操作にも注意が必要です。専門的な知識を持ったドライバーが担当することもあります。
<特殊な荷物>
危険物や家畜など、特別な取り扱いが必要な荷物です。
危険物輸送には「危険物取扱者」資格、ガスなどには「高圧ガス移動監視者」資格が必要になります。荷物に合わせてタンクローリーや家畜運搬車など、専用車両を使うケースもあります。


このように、長距離トラックが運ぶ荷物は種類によって必要な車両やスキルが異なります。
荷物の特性を理解し、適切な設備と運転技術で安全に輸送することが、長距離ドライバーに求められる重要な役割です。
長距離トラックドライバーの業務の流れ(事例)
長距離トラックドライバーの1日の流れは、運行距離や配送先によって異なります。ここでは、1泊2日のスケジュール例を紹介します。2泊3日・3泊4日の運行もあるため、働き方の参考にしてください。
<1日目:出発準備から運行開始>
午後2時ごろ営業所に出勤し、点呼や伝票確認、車両点検を行います。荷物の積み込みを終えたら午後3時に出発。高速道路を使い、関東から関西方面へ向かいます。
午後7時ごろサービスエリアで休憩・夕食を取り、再び運転を再開。深夜0時ごろ中継地点に到着し、荷物を引き継ぐか仮眠を取ります。翌日の運行に備えてしっかり休息します。
<2日目:配送から帰路へ>
午前9時に起床し、10時に再出発。午後2時に配送先へ到着し、荷下ろしと伝票確認を行います。午後3時に帰路につき、途中で給油や休憩を取りながら営業所へ戻ります。
帰着後は車両の清掃と点検、業務報告書の提出をして業務終了です。
勤務時間・休憩などの働き方は?

長距離トラックドライバーの勤務時間は、運行距離によって大きく異なります。勤務形態は主に「日帰り運行」と「宿泊運行」の2タイプです。
日帰り運行では、片道200〜300kmほどを往復し、その日のうちに営業所へ戻ります。拘束時間はおよそ10時間で、朝出発して夕方帰社するため、生活リズムを保ちやすい働き方です。
宿泊運行は、1泊2日や2泊3日など長距離を走るケースです。関東から九州、東北から関西など、県をまたぐ輸送も多く、1日あたりの拘束時間は13時間前後。車内での仮眠や、会社契約の宿泊施設を利用して休息を取ります。
休日は、週休2日制を導入する企業も増えており、以前よりワークライフバランスは改善傾向にあります。平均的には月6〜9日休みですが、人手不足の影響で週1日休みの勤務体系も一部で見られます。
長労働時間・休憩ルールの最新改正
2024年4月に施行された「改善基準告示」により、トラックドライバーの労働条件が大きく変わりました。目的は、長時間労働の是正と安全運転の確保です。
これまで上限が設けられていなかった時間外労働は、年間960時間までと明確に規制されました。
また、1日の拘束時間も16時間から15時間へ短縮され、延長できるのは週2回までとなります。
さらに、休息時間も改正され、従来の「連続8時間以上」から、「原則11時間以上(最低9時間)」と大幅に見直されました。これにより、ドライバーの休息確保と事故防止が一層重視されています。
労働時間全体の上限も引き下げられ、1ヵ月あたり最大310時間・年間3,400時間までが原則です。働き方改革の一環として、企業には勤務計画の見直しや運行スケジュールの最適化が求められています。


トラックドライバーの労働時間や具体的な休憩時間についてはこちらの記事もおすすめです。
『トラックドライバーの労働時間はどれくらい?1日の平均や残業規制、2024年問題を解説』
『トラックドライバーの休憩時間は?法律と現場の実態をわかりやすく解説』
長距離勤務を続けるための工夫と注意点

長距離トラックドライバーとして長く働くには、体調管理と生活リズムの工夫が欠かせません。
不規則な勤務や長時間運転が続くため、次の4点を意識することが大切です。
①睡眠時間を確保する
眠気は重大事故につながる恐れがあります。休息時間は必ず確保し、耳栓やアイマスクなどで睡眠の質を高めましょう。
②食事を管理する
体づくりに欠かせない食事内容は日頃から気をつけたいところ。外食中心になりがちですが、野菜を取り入れる・揚げ物を控えるなど、栄養バランスを意識した食事を選びましょう。
③適度な運動をする
長時間の座りっぱなしは腰痛や肩こりの原因になります。休憩時のストレッチや短い散歩で体を動かす習慣をつけることが大切です。
④生活リズムを整える
生活リズムを整えることも長く働くためのポイント。不規則な勤務時間でも、できるだけ一定のリズムを保つよう心がけましょう。起床時間や就寝時間をある程度固定し、体内時計を整えることで、体調を崩しにくくなりますよ。
⑤家族との時間を大切にする
家庭を持っている人は、家族との時間を意識的に確保することも大切ですね。長距離ドライバーは家を空けることが多いため、休日は家族との時間を優先しましょう。運行中も、電話やメッセージで連絡を取り合うなど、日常的なコミュニケーションを続けることで家族の理解と支えを得やすくなります。
長く働きやすいドライバーの職種の選び方については、こちらの記事がおすすめです。
『ドライバーの仕事は何歳までできる?職種別の平均年齢や長く働きやすい職種の選び方』
求人の探し方と応募時のチェックポイント

長距離トラックドライバーの求人は、求人サイトや転職サービスで探すのが効率的。「長距離」「大型」「4t」などのキーワードを設定すると、希望に合った求人を見つけやすくなりますよ。
求人を見る際のチェックポイントは次のとおりです。
• 雇用形態:正社員、契約社員、アルバイト
• 勤務時間・休憩:拘束時間、運行パターン、休日数
• 給与体系:基本給・手当の内訳、月給や年収の目安
• 福利厚生:社保完備、社宅・寮、交通費、健康診断など
• 資格支援制度:中型・大型・フォークリフト免許の取得支援
• 車両設備:バックモニター、ドラレコ、AT車の有無
応募前には、口コミやレビューで会社の評判を確認し、面接で勤務環境について具体的に質問しましょう。
トラックドライバーの適性を確認したい方は、こちらの記事がおすすめです。
『トラックドライバーに向いている人とは?適性・向き不向きのチェック方法を徹底解説』
長距離トラックドライバーの働き方を理解して転職に活かそう
長距離トラックドライバーは、運転だけでなく積み込み・荷下ろしなど多岐にわたる仕事を担います。近年は法改正により労働環境が改善し、女性やシニアも働きやすくなっています。
睡眠や食事など健康管理を意識し、生活リズムを整える工夫をすれば、長く安定して働ける職種です。自分に合った運送会社を見つけ、長距離ドライバーとして新たなキャリアに踏み出しましょう。
長距離トラックドライバーの求人・転職先をお探しの方は、ドライバー・運転手専門の転職サイト「ドライバー転職ナビ」がおすすめです。















