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2025/07/04
トラックドライバーの年収はどれくらい?大型・中型など種類別に解説!

工場や店舗へ資材や商品を運ぶトラックドライバー。仕事内容はなんとなく想像できても、「実際の年収はどれくらいなのか?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
この記事では、トラックの種類や走行距離ごとに、トラックドライバーの年収を詳しく解説します。あわせて、収入を増やすためのポイントについてもご紹介します。
ドライバーの仕事内容について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『06_ドライバーの仕事、種類と内容を徹底解説!あなたに向いているのは?』
トラックドライバーの概要と区分

トラックドライバーは、資材や郵便物、商品などを積んだトラックを運転し、運搬や配送を行う仕事です。運転する車両の種類によって必要な免許が異なり、「普通免許」「準中型免許」「中型免許」「大型免許」などに区分されています。
さらに、特殊な車両を運転する際には、「けん引免許」や「危険物取扱者免許」などの追加資格が必要になる場合もあります。
トラックは、大型・中型・小型・軽トラック・特殊車両の5つに分類され、それぞれ最大積載量や走行距離、運搬する荷物の種類が異なります。
• 大型トラック(10tトラックなど):主に長距離の幹線輸送や、大量の貨物を運ぶ仕事を担当します。産業用資材の輸送や、トレーラーの運転なども該当します。
• 中型トラック(4tトラックなど):中距離輸送や都市部での配送、建築資材の運搬、引っ越し作業などに使われます。
• 小型トラック(2tトラックなど):宅配便や店舗配送、小口配送など、比較的短距離での輸送が中心です。
• 軽トラック:最大積載量350kg以下の小型車で、宅配や農業、近距離配送などに使われます。
• 特殊車両:形状や用途が特殊な車両で、タンクローリーやミキサー車、クレーン車、レッカー車などが該当します。ガソリンやガスなどの危険物を運ぶほか、建設現場での特殊作業にも使用されるため、運転には専用の資格が必要です。
以下の表に、それぞれの車両の特徴や必要な免許、代表的な仕事内容をまとめました。


トラックドライバーの平均年収と推移はどうなっている ?

トラックドライバーの平均年収は約455万円
トラックドライバーの平均年収は約455万円といわれています。月収ベースでは20万円〜35万円、年間ボーナスは30万円〜60万円が相場です。全体的には、日本の給与所得者の平均と同程度の水準と考えられます。
年収は年々上昇傾向にある
厚生労働省の「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」によると、トラックドライバーの収入は増加傾向にあります。
たとえば2016年時点では、大型トラックドライバーの平均年収は約453万円、中小型では約404万円でした。これが令和5年には、大型で約485万円、中小型で約438万円へと上昇しています。
年収が上がっている理由とは?
年収の上昇には、いくつかの要因があります。
まず、EC市場の拡大により配送需要が急増していることが挙げられます。また、慢性的な人手不足により、運送会社が待遇改善を進めている点も影響しています。
さらに「2024年問題」と呼ばれる働き方改革関連法の施行により、労働時間の見直しや賃金引き上げが進んでいるのも理由の一つです。
今後の展望と将来性
オンライン通販の拡大により、今後も物流の需要は高まり続けると考えられます。一方で、ドライバーの高齢化と人手不足は今後さらに深刻化する見通しです。
自動運転技術やAIによる業務の一部自動化が進む可能性はあるものの、当面は人による運転の需要は継続するでしょう。
ここまでは、トラック業界全体の年収動向についてご紹介しました。次は、免許の種類別に年収の違いを詳しく見ていきましょう。
大型・中型・小型など、種類別の年収を比較

トラックドライバーの年収は、運転する車両の種類や走行距離によって異なります。一般的には、大型>中型>小型の順に収入が高くなり、さらに長距離輸送を担当するほど年収が上がる傾向があります。
その理由として、大型車両は最大積載量が多く、運転には「けん引免許」などの専門資格が必要なケースもあるため、ドライバーには高い専門性と責任が求められます。また、走行距離が長くなれば拘束時間も増えることから、運行手当や歩合給が上乗せされる点も、年収に影響する要因となっています。
次は、大型・中型・小型トラックそれぞれの収入について、より具体的に見ていきましょう。
トラックの種類ごとの収入の違い

トラックドライバーの収入は、搭乗するトラックの種類によって大きく異なります。一般的には大型トラックのほうが年収が高く、長距離輸送や特殊な荷物の運搬を担当することで、年収が100万円以上違う場合もあります。
大型・中型・小型トラックそれぞれの収入について、厚生労働省や業界団体のデータをもとに詳しく解説します。
<大型(10tトラックなど)の収入>
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」や、全日本トラック協会「2023年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」によると、大型トラックドライバーの平均年収は約450万円〜600万円、平均月収は約37万円となっています。賞与は年2回支給が一般的で、平均約38万円が目安です(年齢や企業規模によって変動あり)。
長距離輸送や特殊な荷物を担当する場合、運行手当などが加算されることで、平均以上の収入になるケースもあります。たとえば、けん引免許を取得してトレーラーを運転するようになれば、経験によっては年収600万円以上を狙える可能性もあります。
また、大型トラックでは基本給や賞与に加えて、以下のような手当が支給される場合があります。
• 乗務手当
• 長距離手当(深夜手当)
• 無事故手当(安全運転手当)
• 資格手当
• 早出手当
• 休出手当
これらの手当は、数万円〜10万円程度の上乗せとなるほか、早出手当は通常賃金の25%増し、休出手当は35%増しで支給されるのが一般的です。企業によってはさらに、皆勤手当や残業手当などが支給されることもあります。
<中型(4tトラックなど)の収入>
中型トラックドライバーの平均年収は約450万円〜550万円、月収は約30万円〜35万円程度です。賞与は年2回支給が一般的で、平均約30万円が目安とされています。小型トラックよりも高く、大型トラックに近い水準の収入を得られるのが特徴です。
中型トラックは、地域間配送や中距離輸送を主な業務としています。なかでも距離の長いルートを多く担当する場合は、月収40万円以上を目指すことも可能です。また、中型免許は多くの運送会社で資格取得支援制度が用意されており、未経験からでも挑戦しやすい職種といえるでしょう。
待遇は、勤務先の会社規模や地域、雇用形態によって差がありますが、特に大手企業では賞与や各種手当が手厚い傾向があります。
中型トラックで支給される主な手当には、以下のようなものがあります。
• 深夜手当
• 無事故手当(安全運転手当)
• 資格手当
• 距離手当
• 荷物手当
• 地域手当
特に都市部や特定地域での配送業務を行う場合には、地域手当が支給されるケースがあります。さらに、企業によっては皆勤手当や残業手当が加算されることもあります。
<小型(2tトラックなど)の収入>
小型トラックドライバーの平均年収は約300万円〜440万円、月収は約25万円〜35万円の範囲で推移しています。賞与は年2回の支給が一般的で、平均約30万円が目安です。
主な業務は短距離の配送やルート配送で、店舗への商品の納品や宅配業務などが代表的です。長距離輸送が中心となる大型トラックに比べて拘束時間が短く、体力的な負担も比較的軽いのが特徴です。そのため、給与体系は固定給中心となっているケースが多く見られます。
小型トラックで支給される主な手当には、以下のようなものがあります。
• 深夜手当
• 無事故手当(安全運転手当)
• 資格手当
• 距離手当
• 配送件数手当
中でも配送件数手当は、1日に配達した荷物の数や訪問件数に応じて支給されるため、効率よく配送できる人ほど収入に反映されやすい仕組みです。
また、大型・中型トラックと同様に、企業によっては皆勤手当や残業手当が支給される場合もあります。
トラックの収入は種類ごとに異なる
大型トラックであれば、長距離運送や特殊な荷物を扱い、各種手当を支給されることで年収600万円以上になる場合もあります。中型トラックは、未経験者でも大型トラックに近い収入を得られる点が魅力でしょう。小型トラックは、大型・中型と比べると年収は低いものの、普通免許を取得していれば誰でも参入できるのがメリットです。
大型、中型、小型トラックそれぞれの収入について表にまとめました。
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大型免許の取得方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。大型トラックで高収入を目指したい方は併せてご覧ください。
『04_大型免許を取得するには?条件・視力・難易度までわかりやすく解説』
トラックの走行距離別(長距離/中距離/地場)の収入傾向
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トラックドライバーの収入は、走行距離が長くなるほど高くなる傾向があります。長距離・中距離・地場それぞれの収入水準や特徴について詳しく見ていきましょう。
<長距離>
長距離トラックは、片道300km以上、または都道府県をまたぐ運行を担当します。 年収は約400万円〜750万円で、業界全体でも給与水準が高め。中央値は500万円前後で、経験やスキルによっては700万円を超えるケースもあります。
多くの企業では「基本給+歩合給」または「完全歩合給」の給与体系を採用しており、歩合は走行距離や売上に応じて計算されます。 長距離輸送は300km〜1,000km以上の運行もあるため、給与が高くなりやすく、夜間手当や長時間拘束手当も加算される傾向にあります。
さらに、精密機器や危険物などの特殊貨物を扱う業務では、基本給や資格手当が上乗せされる場合もあります。
<中距離>
中距離トラックは、1日あたり100km〜500km程度の走行を担当し、年収は約350万円〜450万円です。 代表的な配送例としては、東京〜名古屋(約350km)、東海〜関西・北陸など近県への運行が中心です。
給与体系は「基本給+歩合」が一般的で、走行距離、配送件数、荷物量などに応じて歩合が加算される仕組みです。 繁忙期や長距離ルートが増える時期には収入アップも期待できます。
また、中距離トラックは日帰り運行が基本で、泊まり勤務が少なく拘束時間が比較的短いことも特徴です。
<地場>
地場トラックは、50km〜200km圏内の範囲で配送を行う業務で、年収は約300万円〜450万円です。基本的に日帰り勤務で拘束時間も短く、特別な資格が不要なケースが多いため、運送業界の中では年収がやや低めとなっています。
地域によって差があり、都市部では400万円以上になることもある一方、地方(例:東北地方)では300万円台にとどまるケースもあります。
主な仕事内容は、小売店への製品配送や納品などの地域密着型業務で、決まったルートを回る日常的な業務が中心です。
給与体系は「月給制(固定給)」を採用している企業が多く、毎日帰宅できる働き方を重視したい方に向いています。
トラックの収入は走行距離でも差が出る
トラックドライバーの収入は、走行距離が長いほど高くなる傾向があります。長距離・中距離・地場ごとの平均年収や走行距離、主な給与体系を表にまとめました。
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長距離は歩合や手当が充実しており収入が高くなる一方、地場配送は年収は低めながらも拘束時間が短く、毎日帰宅できるなど働きやすさが魅力です。
収入だけでなく、ライフスタイルや働き方の希望に合わせた選択が大切といえるでしょう。
収入アップのためにできること

トラックドライバーとして収入を上げるには、大型免許やけん引免許などの資格を取得することが有効です。
運送業界では、車両が大きくなるほど扱う荷物の責任や専門性が増すため、大型トラックやトレーラーの運転は年収が高い傾向にあります。
実際に、中型・小型トラックよりも年収が100万円以上高くなるケースもあり、大手企業では年収700万円以上を目指せることもあります。
また、運送ルートや勤務時間の選び方も収入に直結します。
たとえば、深夜手当が支給される夜間勤務や、歩合制が適用される長距離輸送を選ぶことで、同じ勤務時間でも収入に差が出やすくなります。
とくに高収入を狙いやすいのは、以下のような業務です。
• 大手宅配会社の大型トラック運転
• 大型貨物を扱うトレーラー運転
• 長距離輸送(全国間の物流)
• 冷凍便や定温輸送
• 引っ越し業務(繁忙期の歩合加算あり)
「大型トラック」「長距離運行」「特殊貨物(資格)」の3つを意識することが、収入アップのカギといえるでしょう。
自分に合った働き方で安定した収入を
トラックドライバーの収入は、車両の種類や走行距離、仕事内容によって大きく変わります。たとえば、長距離輸送では乗務手当や長距離手当が加算されるため、年収が高くなる傾向があります。さらに、危険物や冷凍便などの特殊貨物を扱えると、資格手当が支給されるため、収入アップにつながります。
ただし、高収入の働き方がすべての人に合うとは限りません。毎日帰宅したい、体力的な負担を抑えたいという方には、地場配送などの安定した働き方も選択肢になります。
トラックドライバーは、物流を支える重要な仕事であり、努力やスキルが収入に反映されやすい職業です。自分に合った働き方を見つけて、安定したキャリアを築いていきましょう。
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