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2025/04/18

自動車整備士になる方法は?整備士に必要な資格と勉強法を解説

自動車整備士になる方法は?整備士に必要な資格と勉強法を解説

自動車整備士とは、スキル別に実施される自動車整備技能登録試験に合格すると取得できる国家資格です。資格がなくても整備士として働くことはできますが、携われる整備業務が限定されてしまい、キャリアアップも難しくなります。

では、自動車整備士になるにはどうすればいいのでしょうか?
この記事では、自動車整備士になるための手順や勉強法、資格の種類、自動車整備士になるメリットについてわかりやすく解説します。

自動車整備士とは

自動車整備士とは

自動車整備士とは、車の点検・整備・修理を行う専門職で、ドライバーや交通の安全を守る仕事です。例えば、エンジンやブレーキの不具合を直したり、故障しないように消耗部品を交換したりします。
車両のメンテナンスがしっかり行われていないと、重大な事故につながる可能性もあるため、交通安全を土台から守っている大切な仕事といえるでしょう。

自動車整備士になるためにはどうすればいい?

自動車整備士になるためには、国家資格を取得する必要があります。この資格は、自動車の点検や修理を行うための専門的な技術を証明するもので、国土交通省が実施する「自動車整備技能登録試験」に合格すると取得できます。

自動車整備士に必要な国家資格を取得する方法は2つあります。

  • 専門学校や養成施設から目指す
  • 実務経験を積んで目指す
自動車整備士に必要な国家資格を取得する方法

それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

専門学校や養成施設から目指す

1つ目は、専門学校や養成施設で自動車整備について学び、目指す方法です。

専門学校では、整備士に必要な知識と技術を体系的に学ぶことができ、多くは2年制となります。働きながら通える夜間学校もありますが、全国でも東京工科自動車大学校世田谷校の1校のみとなっています(2025年3月末時点)。

養成施設は、国土交通大臣が指定した施設で、自動車整備士の育成を目的としたカリキュラムを提供しています。養成施設は『一種養成施設』と『二種養成施設』の2種類に分かれており、

  • 一種養成施設の対象 → 実務経験がない人
  • 二種養成施設の対象 → 実務経験がある人

としています。

養成施設は全国に約230施設あり、専門学校・高等学校・職業能力開発校などが該当しています。学費については、2年制の2級自動車整備士コースで総額250万円程度、4年制の1級自動車整備士コースでは4年間で500万円ほど必要です。

実務経験を積んで目指す

2つ目は、自動車整備工場やディーラーに就職して整備の実務を経験しながら自動車整備士の資格取得を目指す方法です。

未経験で働き出した場合、まずは簡単な洗車やオイル交換などからスタートし、先輩社員のサポートを受けながら、徐々に基礎スキルを身につけます。初歩である3級自動車整備士の受験資格でも1年以上の実務経験が必要ですが、工業系の高校・大学の出身者の場合、卒業した学科によって0ヵ月~半年に実務経験の期間が短縮されるケースもあります。

この方法の利点として、給与をもらいながら資格取得を目指せるため、経済的な負担が比較的少ないことが挙げられます。

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自動車整備士の仕事内容

自動車整備士の仕事内容

自動車整備士の仕事は多岐に渡りますが、大きくは以下の3つです。

  • 点検整備
  • 故障整備
  • 分解整備

「点検整備」の業務

定期的な車のチェックを行い、ブレーキの効き具合やエンジンオイルの量、タイヤの状態などを確認します。定期的な点検整備により、走行中のトラブルや事故を防止できます。

「故障整備」の業務

エンジントラブルや電気系統などの不具合を発見し、必要な修理を施します。故障の原因を的確に特定する知識・経験と、修理するスキルが必要になります。

「分解整備」の業務

エンジンやミッションといった車の心臓部分を分解し、内部の故障箇所を特定して修理を行います。分解整備に関しては、特別な技術と設備が必要で、国に認定された整備工場だけが行える作業です。

他にも、お客様に対し、自動車の状態や必要な整備についてわかりやすく伝え、最適な修理・メンテナンスを提案するコミュニケーション能力も必要です。

・自動車整備士の仕事内容については、こちらの記事で詳しく解説しています。
自動車整備士とはどんな仕事?整備士の業務内容について解説

自動車整備士の資格の種類

自動車整備士の資格には3級から1級まであり、3級が一番取得しやすく、級が上がるにつれて取得の難易度が高くなります。また、特殊整備士と呼ばれる資格もあり、こちらはより専門的な整備を行える資格となっています。

・自動車整備士の資格の種類については、こちらの記事で詳しく解説しています。
自動車整備士の資格の種類は?取得方法や試験の難易度も解説!

①1級自動車整備士

1級自動車整備士は、自動車整備士の中で最も取得が難しい資格です。1級を取得すると、ガソリン車やディーゼル車はもちろん、最新の電気自動車やハイブリッド車まであらゆる種類の自動車を整備できるようになります。整備士全体の約3%しか保持していない資格であり、最新技術を用いた整備や他の整備士の指導・管理を任されるケースもあります。

1級自動車整備士の資格には、以下の3種類があります。

  • 1級大型自動車整備士
  • 1級小型自動車整備士
  • 1級二輪自動車整備士

1級自動車整備士の試験は難易度が高く、筆記試験の合格率は約50%前後で、実技試験と合わせた全体の合格率は約20%となっています。1級自動車整備士の資格を受験するには、2級自動車整備士の資格を保持していることと、一定の実務経験を積んでいる必要があります

・1級自動車整備士の資格や仕事内容について詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
1級自動車整備士の試験内容と受験資格、難易度を解説!

②2級自動車整備士

2級自動車整備士は、自動車整備士の資格の中で最も取得者数が多い資格です。2級を取得すると、エンジンや足回りの分解整備など、多くの整備を担当できるようになります。また、「ディーゼル車の整備」「自動車の骨格部分の整備」「バイクや原付の整備」といった専門的な整備も行えるようになります。

2級自動車整備士の資格には、以下の4種類があります。

  • 2級ガソリン自動車整備士
  • 2級ジーゼル自動車整備士
  • 2級自動車シャシ整備士
  • 2級二輪自動車整備士

2級自動車整備士の試験の合格率は87.3%と比較的高いため、適切な準備をして受験に臨めば、取得しやすいといえるでしょう。

・2級自動車整備士の資格や仕事内容について詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
2級自動車整備士の試験内容と受験資格、難易度を解説!

③3級自動車整備士

3級自動車整備士は、自動車整備のスタート地点のような資格です。3級を取得すると、エンジンオイルやギアオイルの交換、タイヤ交換、簡単な点検整備などの基本的な作業が行えるようになります。高校の自動車科卒業者はすぐに受験できますが、それ以外の方は1年間の実務経験後に受験できます。

3級自動車整備士の資格には、以下の4種類があります。

  • 3級自動車シャシ整備士
  • 3級自動車ガソリン・エンジン整備士
  • 3級自動車ジーゼル・エンジン整備士
  • 3級二輪自動車整備士

3級自動車整備士の合格率は例年60〜80%程度で、しっかり勉強すれば合格しやすい資格といえるでしょう。将来的に2級や1級へステップアップできるため、自動車整備士としてまずは取得しておきたい資格です。


・3級自動車整備士の資格や仕事内容について詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
3級自動車整備士の試験内容と受験資格、難易度を解説!

④特殊整備士

特殊整備士は、1級・2級・3級自動車整備士とは別に設けられた自動車整備士の国家資格です。タイヤ、電気系統、車体といった、特定部位の整備のスペシャリストである証明が可能となります。

また、整備工場に一定数の特殊整備士がいると「優良自動車整備事業者」として国から認定されるため、取得していると就職・転職時に人材として評価されやすい側面もあります。

特殊整備士の資格には、以下の3種類があります。

  • 自動車タイヤ整備士(現在は試験を実施しておらず、資格取得不可)
  • 自動車電気装置整備士
  • 自動車車体整備士

特殊整備士の合格率は50~80%と比較的高めなため、試験対策をしっかり行えば取得しやすい資格といえるでしょう。

自動車整備士になるメリットは?

自動車整備士になるメリット

自動車整備士の業界は人手不足が続いており、売り手市場として就職のチャンスが増えています。自動車は国民の多くが利用している必需品であり、自動車整備士の需要はなくならないため、安定して働ける職業といえます。

最近では、「働きやすさ」や「給料」の見直しが進んでいるのも特徴です。「令和4年度版 自動車整備白書」のデータによると、自動車整備士の平均年収は過去5年間で約16.9万円上昇しています。人手不足が逆に自動車整備士の希少性を高め、今後も待遇が良くなるかもしれません。

さらに、自動車整備士の経験と資格を持っていると、ディーラーの営業職や自動車メーカーの技術職など、さまざまな職種へのキャリアパスが開ける点もメリットでしょう。

・自動車整備士の給料について詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
自動車整備士の給料はいくら?整備士で高い給料を目指す方法

自動車整備士は安定した需要があり、就職のチャンス

この記事では、自動車整備士になる方法について解説しました。自動車整備士の資格を取得するには、専門学校や養成施設で学ぶ方法と、実務経験を積みながら目指す方法があります。

自動車整備士の資格は3級から1級、特殊整備士の4種類が設けられており、それぞれの資格によって担当できる仕事が変わってきます。この中でも1級の合格率は約20%と難関となっており、資格保有者は自動車整備士として幅広い整備業務に携わることができます。

自動車整備士は安定した需要があり、業界の人手不足から就職のチャンスも増えています。待遇の改善も進んでいるため、もし車や整備の仕事に興味があれば、就職・転職を考えてみてはいかがでしょうか。

・自動車整備士への転職をお考えの方は、自動車整備士専門キャリアアドバイザーのサポート付き自動車整備士の転職サイト『メカニック転職ナビ』がおすすめ!

この記事の執筆者

メカニック転職ナビ編集部
自動車整備士の転職サイト「メカニック転職ナビ」の編集部です。自動車整備士の転職に役立つ情報をわかりやすくまとめてお届けします。